ざわめきたつホグワーツの城の中。

今日は先日行われた試験の結果発表が行われる。

大広間に魔法の光る文字でトップからビリまで一人一人の名前が羅列される形式だそうだ。

上の人間にとってはそれは自慢とか賞賛とか。プラスに働くものだけど

下のヤツラにとってはタダのいじめとしか思えないだろう。


俺にとってホグワーツに入ってはじめての試験。

ちなみに40点以下のテストがあったヤツには補講が待っている。

だからそのためにも一応確認には行かなきゃ行けない。

俺はそれなりに頭はいいからほとんど心配はしてないけど。



(・・・一位は誰だろうな)



授業中のイメージから漠然とコイツは頭がいいんだろう。

もしくは悪いんだろう。というイメージはあっても

順位付けという形ではっきりしめされるのは今回が初めて。

だからそれも少し楽しみなわけで結果は見に行くに越したことはないと思う。


部屋を出てきたときにはまばらだった人が大広間に向かうまでにずいぶんと増えてくる。

最終的には人の波に飲まれるような形で大広間に入っていく。

これでは同室の友人たちを探すのは無理そうだ。

むしろそのうちの2人はきているかどうかも怪しい。

要領がいいから40点以下なんてあいつらなら取らないだろう。

多分やつらは俺が成績を見に来ていること自体意外に思ってるはずだ。

まわりにいるやつのほとんどが落ち着きなく広間の前方を見ていた。

その中で一人異質な空気を放っているやつ。

そいつの周りはオーラか何かで人を寄せ付けないのか、人のクレーターが出来上がっていた。

くすりと笑みを漏らしてそいつに近づき、肩に腕を乗せて自分の顔を彼の顔の横に持っていく。



「あいかわらず目立つな、王子。」


「おめぇもだろーが。ぼんぼん。」


「まぁな。」



彼は太陽のように光輝くきつい金色の瞳だけ俺のほうに向けて、悠然と腕をくみ前を見る。

くすくすと楽しそうに俺が笑みをもらすとはもう一度俺の方に視線をやった。



「なんだ?」


「別に。腕が邪魔だと思っただけ。」



そういわれると逆に邪魔してやりたいと思うのが人の性。いや。俺の性。

の肩においている腕に全体重をかけてやると、背面からまわし蹴りを食らわされた。



「なにすんだっ!」


「自業自得だ。」



小さく舌を出していわれた言葉に俺は少しだけほほを膨らませる。

そんな姿がつぼにはいったのか周りの人だかりから黄色い声が飛んできた。

きょとりとそれに反応してから二人で視線を合わせる。

ふとの笑みが突然色気を含んだ。

あぁ、これはなにかたくらんでるときの表情だ。

柔らかにの手のひらが俺のほほに当てられる。

何をされるのかとわずかに眉をよせるとは満足げに微笑み

俺の髪を一筋とってそこに口づけた。



「俺の愛情だ。受け取れよ。」


「・・・回し蹴りのどこが愛情だっ!!」



の腕を振り払い、噛み付くようにそういってやると

それは楽しそうに微笑んでどうどうと、両手を広げて胸の前にもってきて俺から離れる。



「落ち着けシリウス。ほら、発表されるぜ?」



ちらりと目線だけ前に向けられたので俺もしぶしぶ目線を前に向けた。

ちょうど教師が杖を振り上げたところだった。

杖が横にひとふりされると小さな妖精が飛び回るかのような動きで金色の美しい光が次々に名前を現していく。

7つの光がそれぞれ動いているからきっと1学年ごとに記述していってるはずだ。

ずっと文字を読んでいくと、ジェームズ=ポッターという名前を一番上に見つける。

普段おちゃらけていて、この隣の友人には馬鹿。と呼ばれていようが

ジェームズは賢い。だからこの結果にはまったく驚かない。

そしてどうやら右端が一年の成績のようだ。


ジェームズの名前の下を見てみると自分の名前があった。

うん。順当。その5つ下にリーマス。フランツ。と続いている。

ちらりと隣を見ているとは明らかにやる気のなさそうな表情で前を見てみた。

こいつ頭いいと思ってたのに現在表示されているTOP30ぐらいにはまだ入っていない。

実技とかはほぼ一発で完璧にできて、当てられればやる気はないもののすぐに答える。

俺の予想では5位以内に入っててもおかしくなかったのに。


つぎつぎと金色の光は名前を大広間にあらわしていく。

まだ出てこない。出てこない。

さすがにおかしく思って、の顔をじっとみるとはきょとんと首をかしげた。



「どうした?」


「・・・・お前試験うけたか?」


「あったりまえだろー。
 そろそろでてくるんじゃねぇの?」



ざわりと大広間の中がざわつく。

40点以下は補講。そして補講のものはわかりやすいように赤い光で名前が表示される。

どうやらその段階にきたらしい。赤い光の名前の中にピーターの名前を見つけた。

悪いけどこれは予想通り。だけどは・・。



「おい、・・・。」


「あった。」



ひょい。と細長く白い指を伸ばした先に視線を向ける。

確かにそこにはという名前。しかしその位置は・・・。



「ぎりぎりじゃねぇかっ!!」


「あはwみたいだなww」



赤い光で名前が表示されているやつの本当にひとつ上。

いわば境界線のようなところでおそらく40ぎりぎりの科目とかもあったんだろう。。

後ろに音符でもついてるんじゃなかと疑うぐらい楽しそうににっこりと笑われて

俺は少しうなだれる。その姿みてはにこにこと笑みを浮かべたまま俺の頭に軽く手を置いた。



「なにがっくりしてんだ?」


「いや・・・。」



賢いだろうと思っていた俺の勘は綺麗に外れたらしい。



「お前に期待した俺が馬鹿だった。」


「は?」



眉を寄せて小さく首を傾げられたが、なんかもういい。

意外性がありすぎて疲れた。

俺はポケットに手を突っ込んで大げさにため息をつく。



「補講はピーター一人かぁ。
 お前もぎりぎりなんだから受ければいいんじゃねぇの?」


「わかってる内容もっかい受けんのめんどいからやだ。」



にぃっと年相応のいたずらっ子のような笑みをうかべられ俺もそれに苦笑で返した。

めんどくさがりや。それは付き合ってきてよくわかっている。

必要なことはまじめに取り組むけど、それは必要最低限。

だから授業でも興味があることわからないこと以外では寝ている。

そして補講はわかっていることの繰り返し。



「補講であろうとも寝てそうだもんな、お前」



俺の言葉にはさらに笑みを深くして頷いた。



(・・・テストってわかっているかどうかの確認のはずなんだけどな・・・。)



補講はテストでわかってない。と判明したからわかるために行うもの。

でもこいつはわかってることの繰り返し。という。いろいろ矛盾してないか?

そんな俺の心中はきっとこいつはわかってない。




2007/09/26

あとがき


試験の結果発表。
捏造はなはだしい感じでお送りしてます^^
ホグワーツって試験の発表の仕方どうなんでしょう?
普通に成績表渡されるのかな。