「!」
緑服の兵士三人に押さえ付けられても
なお抜け出そうとしているを遠目に発見し俺は彼の名を叫んだ。
(そんなにキラとかいうやつに会いたいというのか?)
そう思うともやもやとした気持ちが腹の中から沸き上がってきて
そしてそんな気持ちになる俺自身に更にむかついた。
「イザーク…?」
俺の姿を見付け、の動きがピタリと止まる。
眉を下げながら力無くこちらをみるになぜか苛ついて
俺は足音を荒くしてに近付いた。
「おい、貴様らを離せ!」
緑服の兵士に怒鳴りつけるようにしていうと、
兵士達は困ったように顔をみあわせた。
たしかに隊長の命令だから赤を来ているといえど
一般兵である俺の命令を優先させることは出来ない。
それはわかっているものの眉を寄せて不機嫌を顔に表すと
が拘束している兵士をみて眉を下げ微笑んだ。
「…もう…大丈夫です。逃げませんから。」
は俺をみながらそういう。
(イザークが行ったらも止まるでしょ。)
俺が原因でが止まったことは明らかで
あいつの言った通りなのが妙に釈に触った。
「…ごめんね、イザーク。みっともないとこ見せて」
眉を下げながら微笑んだは
さっきのからは想像できないほど回りの空気が穏やかだった。
揺らいでいてもすぐに戻る。
これほど揺らぎにくいの平常を壊すあいつに怒りを覚えた。
「!お前はなんであんなやつと付き合いがあるんだ!
お前を傷付けるやつなどと好んでいっしょにいる必要などなかろう?!」
「違うんだ。違うんだよ、イザーク。
…違うんだ。カイは俺のこと考えてやってくれてる」
「あいつのどこが!」
そう噛みつくように云うとはその綺麗な顔の眉を下げて、
ただ穏やかに微笑んだ。
そんな表情をみせられ、俺は思わず声を詰まらせる。
がそういうならそうなんだろう。
分かってはいるけど腑に落ちない。
苦虫をかみつぶしたような顔になりから視線をそらすと
はクスリと微笑み俺の腕をやさしく掴んであるきだした。
「おい」
「何?」
「俺は子供じゃない!自分で歩ける!」
がつかんでいる腕を妙に意識して頬に熱がのぼってきた。
振り払う勢いでから腕をはなすとは困ったように眉を下げて微笑んだ。
「そうだね、ごめん」
「〜っ!なぜ謝る!」
勝手に怒ったのは自分なのにそんな顔されるとどんな反応をしたらいいか困る。
我ながら子どもっぽいと思うがそっぽを向いて先を歩きだすと
がクスクスと微笑みながら後ろから歩いてきた。
先ほどの部屋。
つまりの病室まできて俺ははたと足を停める。
無名だとはいえ仮にも隊長であるやつの襟首を掴んで啖呵をきって出てきたのだ。
(どんな顔して中に入ればいい?)
ドアの取っ手に手をかけたまま俺は頭をドアに押し付けた。
それなりの処分は覚悟しなければいけないだろうか?
いっそクルーゼ隊長に言うか?
いや、それはクルーゼ隊長に俺の力量不足を知らせる事ともなるからなるべく避けたい。
「イザーク?」
さすがに不審に思ったのか。みかねてが俺に声をかけた。
「カイになにか言われた?」
「っ〜!違うっ!!」
違うと言い切れないような気もするがここで肯定してしまえば
負けたような感じがするので否定するものの、
ばれてしまった事は明らかではクスクスと笑みを深めた。
「そう。じゃあ入ろうか?」
俺が強がって言っているということがわかってしまったんだろう。
それが妙にカッコ悪くて、俺は躊躇していた手を動かし乱暴に中にはいった。
しかしそこに広がっていたのは予想していた光景ではなく。
ディアッカ一人が静かに紅茶をすすっているだけだった。
「お。帰ってきたか。」
ディアッカがどこか楽しそうに微笑む。
俺がアイツに掴みかかったときディアッカも確かにあいつに怒りを覚えていたと思うのだが、
今の彼からはそんな様子はまったく感じられない。
俺がを迎えにいっていた間になにかあったと考えるのが妥当だろうか。
「カイ達は?」
「フィーラは隣の病室。カイは仕事だってさ。」
「仕事…か」
ディアッカがアイツのことを‘カイ‘と親しみを込めて呼んだことにも驚いたが、
傷つけられたというのにアイツがいないことにが残念そうな声を出したことの方が驚いた。
普通会うのが怖くて、いないということに安堵するのではないだろうか。
だけど、今の声音は明らかに会いたいといった類のものだと思う。
は時々俺が理解できない域にいる。
「なー。。カイがさぁ。俺に伝言渡してったんだけど」
ディアッカがそういうとはなにか嫌な予感でもしたのか少し頬をひきつらせた。
「なに…?」
そう問いかける声もどこか恐る恐るといったような感じがして、
俺は不可解に眉を寄せたがディアッカは楽しそうに笑みを浮かべた。
「そんなにビビんなよ。俺は悪いことじゃねぇと思うし。」
「そうなの…?」
「あぁ。でな、伝言ってのは…」
がじっとディアッカの唇を見つめた。
それに気付きディアッカが得意気な顔を俺にみせた。
今現在がディアッカの方にだけ注意を向けているのが楽しくない。
ディアッカの思案通りになってしまうが、イラつきながらそう思った。
「ディアッカ?」
「あ。いや、悪い。伝言は…俺達と共に整備士として行動しろ。って」
ディアッカの言葉に俺とは一時動きを止めた。
そしてふと我に帰り相変わらず座りっぱなしだったディアッカに掴みかかった。
「ディアッカ、貴様なにをいっている!?」
「ちょと待てよ、イザーク!俺はただ伝言を…」
「うるさい!」
「整備士…?」
の本当に不思議そうな声に俺達ははたと動きをとめの方をむいた。
ディアッカがヘラリと笑ってみせる。
「そ。但し戦闘行為は禁止だそうだけどな。」
「そっ…か。」
が何か思案気にそう呟いて瞳をふせ、優しい笑みとともに俺達に視線を向けた。
「これからよろしくね。イザーク、ディアッカ。」
その笑みがどこか決意をきめた悲しそうな笑みに見えて俺達は返す言葉を見付けそこねた。
アトガキ
どうも。お久しぶりです。
さっき日付を間違って3006年と打ってこの世界は1000年後も存在してるんだろうか?
といらんこと考えました。
はい、どうでもいいお話。
今回はオキャッパ隊長大活躍(?)
あ、だめだ。どうしても後ろに”?”がつく(笑)
私が書くとイザはへたれになるようです?
いや、この小説基本的にヘタレがおおいかも
ということで整備士になりました
いろいろ理由はあるんですけど、
主人公アカデミー時代書きたいなぁ><
でも、そうするとカイとフィーの絡みばっかになるんだよ!
時たまラウが出てくるぐらいだし(遠い目)
それは夢としてどうかと思うのですよ、え、今更ですか?(笑)
さてさてキラ様とはまだ再会しません。
どこで再会するか、やきもきしながらお待ちください^^